ヘルペス
単純疱疹、帯状疱疹があります。単純疱疹はHSV、帯状疱疹はHerpes Zosterによるウイルス感染症です。単純疱疹は1型(口周囲にできる)、2型(性器周囲にできる)に分かれ、年に数回かかる方もいらっしゃいます。発疹の前にピリピリした痛みを生じ、その後に発疹、水疱、痂皮となり2週間ぐらいで落ち着いてきます。
原因と症状
帯状疱疹は子供のころにかかった水ぼうそうにより神経節に潜伏したウイルスが、免疫力の低下により増殖し発疹を発症する病気です。発疹がお腹、背中、腰やおでこ、ほほなどの神経に沿って帯状に出現し、前駆症状として神経痛時に激痛を伴います。発疹は数日後に水疱形成し、1、2週間して痂皮化して3週間ぐらいで治癒していきます。
治療法
ともに治療で大事なことは前駆症状が出始めたら早めに抗ウイルス剤を内服しウイルスの増殖を抑え込むことです。また、発疹部分は白色ワセリンなどで保湿を行います。処方例としては以下のようになります。
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単純疱疹の場合
- バラシクロビル500mgを1回1錠、1日2回内服 5日間
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帯状疱疹の場合
- バラシクロビル500mgを1回2錠、1日3回内服 7日間
また、現在は再発性の単純疱疹(口唇もしくは性器ヘルペス)に対し、短期間にファムシクロビルの投与量を増やし症状を抑える治療法もあります。再発の初期症状が判断でき、腎機能が正常で、年に3回以上再発する方はご相談ください。短期投与法としては以下のようになります。
ファムシクロビルの場合、単純疱疹では通常250mgを1回1錠、1日3回で5日間の内服ですが、短期間投与では250mgを1回4錠(1000mg)、発症6時間以内に内服し、12時間後に同量を内服する方法となります。
ウイルス性疣贅(いぼ)
ヒト乳頭腫ウイルスによる感染症で手や足に好発します。液体窒素による治療が多く行われていますが、治るまで長期間かかることが多いため、当院ではスピール膏で、浸軟させたのちに、表面を削り、その後高周波ラジオ波メスなどで焼灼する方法を行っています。
特に顔面の場合、液体窒素での治療は難しいので、局所麻酔での高周波メスでの焼灼を行いできるだけ早期に治癒することを目標にしています。
うおのめ・たこ
鶏眼(うおのめ)、胼胝(たこ)はきつい靴やヒールの高い靴などで同じ場所が常に圧迫されて角質が増殖した結果、足に硬いしこりを生じます。深部に向かって逆円錐の芯があるものをうおのめ、扁平なものをたこと呼びます。うおのめは痛みがあり、たこは痛みがありません。どちらもサリチル酸を含有したテープを貼って、角質を軟化させ、削る治療を行います。また、後療法としてうおのめパッドや足の形にあった靴を履くことも重要です。